仕切り直しましてこんばんは、朝でも昼でもこんばんは。管理人です。

 

ここからが本当の後書きです。今までのは、①と②は本当のところを書いていましたが③は嘘です。大嘘です。まあ、皆様お分かりだろうとは思いますが。

 

ずっと書いてみたかったんだ……こういう大ウソつき後書き。

 

某美少年少女とバイクが旅する連作ラノベや、母親を蘇生させようとして片手片足と身体をそれぞれ失った兄弟のダークファンタジー漫画なんぞが好きな人間はね、こういうことをしてみたくなるのです。

 

大変申し訳ございませんでした。

 

 

 

では、

③キャラクターについて

をきちんとまとめていきたいと思います。

評価方法は先ほどの嘘ページと一緒です。

 

 

 

○アリア

よく書けました

 

一番登場が遅かった彼女ですが、よく動いてくれましたし存在感も発揮してくれました。

メインメンバーのうち、一番最後に設定が決まったのが彼女です。何と言っても他の面子が割と性格も設定も濃いので、三人にないところを補ってもらいました。

倫理に強い疑問を持つサタルとカノン、また情に厚いところはあるけれど世慣れしているフーガなどとは反対に、「博愛精神旺盛で世間ずれしておらず、仲の良い家族に愛されて礼儀正しく健やかに育ったお嬢さん」というのが彼女です。作中では、会話や行動でそれを存分に発揮してくれました。特にサタルやカノンと組み合わせて動いているうちに、非常識な行動を取るサタルに厳しめの言葉を笑顔で送ったり、カノンの周囲でうるさすぎない程度にきゃぴきゃぴしたりして、ありきたりな人物像にちょっと年頃らしいお茶目なところを見せてくれるようになったのは、とても良い方向に予想外でした。

また、魔法職としても予想以上に活きてくれたように思います。パーティーの魔法職役はサタルとアリアの二人でしたが、サタルがそのうちの知恵、アリアが知識において活躍してうまく共存してくれて良かったです。

そしてこの話では勇武がメイン、他ははっきりとはスポットライトを当てない方針で書いて来たので、彼女の乙女心はずっと掘り下げられないままに終わってしまいました。

これはどうするんですかねえ……なんて言いつつ、最初から本編では書かないつもりではいたんですけどね。書くならサイドのSSか後日談でしょう。

 

 

 

○ルネ

まあまあ書けました

 

良くも悪くも最初から最後まで突っ走りましたね。個人的にはとても好きなキャラです。

DQにおいて魔法というものは「ポイントがある限りつかえて便利な技だよー。でも特技にはちょっと負けがちかな?」的なそれだけのものという印象が強く、幼い頃からファンタジー系児童文学にハマって来た身としては物足りないなと思い、この人で表現しました。したつもりです。

この辺りから、完全に私にDQというモノ事態を真面目に書く気がなかったことが窺えます。

火山にダイブすることは最初から決めてました。書けた時は嬉しかったです。

 

 

 

○スラン

よく書けました、頑張りました

 

スランは頑張った。最初私が想定してたより大分頑張った。

最初は単純に書いてない職業と性格の埋め合わせ的なところもあったのですが、話が進むにつれて「コイツがいてくれて良かった」と思うようになりました。メインメンバー以外のスランをはじめとした四人は、世界観の提示、また舞台とのつなぎ役としての役割がかなり強いのですが、スランはその役割を特によく果たしてくれました。イイ感じに世界が分かっていない駆け出し冒険者感を出しつつ、一方で知識的なところを語って掘り下げてくれたのでありがたかったです。

そして予想外に、成長してくれました。特に「闇の眷属の事」での活躍は好評なようで、嬉しいです。

同時に「鎖国潜入の事」あたりから、キラナとの相性がいいことに書き切ってから気付きました。これは盗賊と商人という、冒険の土台を支えてくれる補助職同士だからということもあるのでしょうが、性格の組み合わせもいい感じでした。これは最初まったく想定していなかったので、驚きでした。またこれにより、盗商の良さに目覚めた気がします(笑)アリア同様中央でスポットライトを浴びることはありませんでしたけれども、はてさてどうなることやら。

 

 

 

○キラナ

まあまあ書けました

 

バリバリの敏腕です。商人魂は彼女の中に、生まれつき根付いていたようです。

彼女は全編を通りして逞しく駆け抜けられました。繋ぎ役としても、申し分ないです。

「闇の眷属の事」ではその逞しい姿勢の底、心の中の澱みを明らかにしましたが、その苦悩をもう少し明らかにしても良かったのではないかと今振り返って考えています。あまり長くなってしまっても飽きるのであのくらいにしましたが、またもう少し違った書き方ができたのではと思いつつ、しかし妹と共通して抱いている優しさと罪悪の心は、ある程度書けたのではないかと捉えているのですがどうでしょうか。

スランとのコンビは良かったです。非常に良かったです。

 

 

 

○テング

まあ書けました

 

この人が一番、「何だったかよく分からない人」だったはず。

最初からその予定でした。何をしているかはよく分からないけど、とりあえず彼はカノンとは違った役割で勇者と密接に繋がっています。

「勇者をよく理解し、見守る人」。ただそれだけを書こうと思ってました。そういう意味では書ききれましたが、結果としては正直によく書けたとは言い難いかなというのが私感です。

性格外見設定共に、デザインはとても好きです。

 

 

 

○フーガ

すごい

 

最初から、基盤としては考えていました。でもこんなに、人物として働いてくれるとは思ってませんでした。パーティーの父兼兄。特にサタルはすごく支えてもらいましたね。

メインパーティーは勇戦武賢、いわゆるロト紋パーティーで行きたいと思っていました。男勇者と女武闘家と女賢者を入れたくて、そうなると性別の組み合わせ的に男戦士かなあ、と消去法的に組み込みました。

なのに、コレです。この人がいなかったらどうにもならなかった。

もう、執筆結果としては「すごい」としか言えません。

 

 

 

○カノン

まあまあ書けました

 

終始極限状態と隣り合わせで、最後にそこへ落とし込まれたヒロインです。

自分とは対照的な勇者への憧れ、そこから来る勇者へのいらだち、不信、そしてそれ以上にどうしようもないと(自分では)思っていた自身への軽蔑と、己の罪悪と向き合う覚悟。さらにはサタルへの感情も次第に変化していきました。カノンは物凄く複雑な人でした。

彼女はさばさばと竹を割ったような性格で、物事をテキパキと見極め進めようとするタイプです。ですがその根底にはどうしてもさばききれないものが溜まっており、それに対して外面からは量り切れない矛盾した気持ちを抱いていました。それを解決するため、直向きに動いていました。カノンは自分のしたことに罪悪感こそ抱きましたが、それに囚われて悲劇のヒロインチックになることはありませんでした。そこは、ゾーマに取り込まれる時に死を直ちに選ぶのではなく、サタルが差し伸べた手を取ることを選んだところに現れていると考えています。

私はこの話で彼女が一番好きです。もともとは「女武闘家」が好きだったわけですけれども、それを抜きにしても(切り離せませんが)人格として好きです。もっと彼女が笑ってるところ、サタルにようやっとデレるところを書きたかったですが、それは本編中でのことではないだろうと思います。

そしてそんな彼女にこんな説明書きのようなことを書かずにはいられなかったということが、書き切り度としては「まあまあ」ということになるのだと思います。

 

 

 

○サタル

よく書けたんじゃないでしょうか

 

うん、よく書けたんじゃないでしょうか。そうとしか言えないです。

最初は私の考えるDQⅢ勇者のポイント三つに添って作っただけのヒトでした。

ⅰ父親を尊敬している。

ⅱ魔王討伐に積極的である。

ⅲ勇者である自分に肯定的である。

この三つにYesと答えられる主人公で、己の勇者としての使命や己の行動を疑うことがない、ということがあり得ない人。あとカノンを幸せにしてくれそうなハイスペックなイケメン。これだけ、最初は考えてました。

ここまで存在感がでかくなるとは思ってはいませんでした。

自分なりの勇者像が書けたとは思っていますし、魅力的な人物だと思います。ただし、「フィクションに限る」です。

現実にこんな奴がいたらぶっ飛ばします。

 ※三次元にいる良い子の私たちへ

 恋愛は双方の好意をよくよく言葉で確認しながら、互いを尊重して楽しみましょう。

 まあ永遠の17歳である私が言うことじゃないですけどね!

 

 

 

 

最初は「男勇者と女武闘家が次第に惹かれあっていくも実は敵同士であり、戦わなくてはならなくなる話」が書きたいと思っていました。結果としてはそれを通す形になりました。

途中で何度放り投げようかと思いましたが、楽しく書けました。それもこれも呼んでくださった皆様方、拍手や感想を送って応援して下さった皆様方のおかげです。

重ねて感謝申し上げます。

 

 

最後に、この話を読んで下さった皆様方の幸せと、勇武がもっと増えますようにという一言を添えて、拙くはありますが後書きを締めたいと思います。

本当にありがとうございました。

 

 

 

20160201 管理人おかめ 拝